高力六角ボルト(F10T)の締付けおよび検査概要

1.ボルト搬入
 (1)未開封のまま現場へ搬入する
 (2)メーカーの規格品証明書を確認する 

 (3)雨水・塵埃などが付着せず、温度変化の少ない場所に保管する 
 (4)丁寧に扱い、ねじ山を損傷しないようにする 
 (5)品質確認は、次の通り状況に応じた適否確認ができる(省略しても良い)。 機械的性質試験・導入張力確認試験・トルク係数値確認試験など
2.確認
 (1)ボルトの呼び径ごとにトルク係数値がほぼ同一のロットをまとめて「1施工ロット」とする
 (2)代表ロットのボルトに関する社内検査成績書に示されたトルク係数値kに基づいて締め付けトルクTrを定める 

 (3)締付けボルト軸力は、設計ボルト軸力の10%増を標準とする

 (4)上記締付けトルクをベースに、軸力計を用いてキャリブレーションを行う 
  キャリブレーションは、導入張力の平均値が標準ボルト張力の±10%以内になるように行う 
 (5)調整された締付け機器を用いて、代表ロットから選んだ5セットの導入張力平均が範囲内であることを確認する 
 かつ、個々の測定値が平均値の±15%以内であることを確認する

 (6)上記5セットのボルトの追い締めトルクを測定し、平均値を締付け後、検査の基準値として設定する
 (7)締付け機を選定し、適切な調節がされていることを確認する

 (8)ボルトに異常がないことを確認する 
 (9)座金は内側面取りがある側が表とし、ボルト頭下およびナット下に1個敷く 
 (10)始業点検として、締付け状況を確認する
 (11)ボルト挿入から、本締めまでの作業は同日中に完了する

3.一次締め
一次締めは、ボルト群ごとに中央部から端部に向かって挿入後、直ちに締め付ける 
締め付けは、プレセット型トルクレンチ・一次締め専用レンチなどを用いて、ナットを回転し行う 

4.マーキング
一次締め後、全てのボルトについて「ボルト・ナット・座金・部材」にわたるマークを施す

5.本締め
標準ボルト張力が得られるように調整された締め付け機器を用いる「トルクコントロール法」を行う 
機器の調整は、毎日作業に先立って行う


6.検査
 (1)共回りによるナットの回転量のばらつきを確認する
 (2)ナットの回転量に著しいばらつきがある時はトルクレンチを用い、群のナットを追い締めすることに   より締め付けトルクを検査し、設定トルクの±10%以内を合格とする
 (3)上記の範囲を超えるものは入れ替えを行う
 (4)締め忘れ・締め付け不足の認められた群の全てのボルトを検査するとともに、所定のトルクまで 
   追い締めする
 (5)ボルトの余長は、ナット面からねじ1山~6山の範囲にあることとする
 (6)一度使用したボルトは再使用してはならない